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- 治療について - メンテナンスの重要性

メンテナンスの重要性

歯周病治療後のメインテナンス(メンテナンス)

一連の歯周病治療が終わった後に続けるのが、メインテナンスです。

なぜメインテナンスが必要なのでしょうか?

それは、歯周病自体が完全治癒が難しいからです。つまり、メインテナンスをしていないと、せっかく治療を終えても進行をしてしまうのです。

歯周病は歯肉炎と歯周炎に分かれます。先ずはそのおさらいからしましょう。

歯肉炎と歯周炎の違い

歯肉炎は、老若男女、歯を磨かなければ誰でもなります。どんな人でも口の中に細菌が存在するからです。特徴は歯茎の腫れと出血です。治療としては、歯磨きをすれば酷い歯肉炎でも1週間程度で治ります。

歯周炎は、歯肉炎を放置しておいた人の一部が移行する病気です。直接的な原因は歯石が歯肉の下の歯根の部分まで付着してしまう事によります。歯石というのはプラーク(歯垢)が硬化したもので、細菌の塊みたいなものです。つまりこれは体にとって異物に他有りません。そして放置しておくと、信じられない事に根の先の方まで歯石は付着してしまいます。つまり、歯が歯石によってラッピングされてしまうのです。

こうなると、人体としては自分の歯ではなく、異物が歯槽骨に存在していると認識を始めます。その結果、人体は異物を何とか体内より切り離して出してしまおうとするのです。これが歯槽骨の吸収という作用です。実際、歯石が付着している歯の周囲の骨は溶かされ、歯肉は腫れて出血します。そしてそのまま放置をしておくと、自然に歯は抜け落ちてしまいます。それと同時に歯肉の腫れや出血は速やかに治癒をします。咬めなくなるというハンディは負いますが、体の中(顎の)炎症は無くなります。この歯周炎というのは、体を守る人体の仕組かもしれません。よって、治療方法としては、人体に対する異物反応の除去です。つまり歯石の除去なのです。歯石の除去も、根の先にの方に行けば歯肉を剥がして除去する必要もあります。

ただ、一度歯周炎により吸収してしまった歯槽骨は歯石を取って生体に対する異物反応を消したとしても、自然には殆ど回復しないのです。つまり、歯石をとっても歯周ポケットは、事実上存在し続けるのです。ただし、歯石をとってからも念入りなブラッシングを行っておくと、歯槽骨は回復はしていないのに歯周ポケットが浅くなる、という現象が起こります。専門的には「長い接合上皮性の付着」と呼びます。簡単に言えば、歯肉がしまって歯周ポケットの検査器具が入らなくなる現象です。こうなると、プラークや歯石は再度付着しにくくなります。

つまり、歯周ポケットの存在した部分が引き締まっているのが継続されるということ、が歯周病治療では最も大事なのです。では、それはどうやってやるのか?

実は歯科医院側がやる事では有りません。患者さん自身のブラッシングや歯間ブラシによる清掃の習慣化により成しえます。

この習慣化ができているかを確認するのが、メインテナンスの目的の一つです。また、この様な引き締まった歯茎ばかりではない場合もあります。この様な場合には、歯科衛生士が歯石になる前に歯周ポケットの中のプラークや歯石のなりかけを除去してしまうのも、歯周炎を進行させない治療の一環なのです。

健康保険でのメインテナンス

ありがたいことに、日本では歯周炎のメインテナンスは保険適応になっています。この保険のメインテナンスは「歯周病安定期治療(SPT)」と呼ばれています。これは1~3カ月に一度、歯科医院で歯科衛生士や歯科医師が口の中の清掃状態などを確認・指導すると共に、クリーニングをする事です。以前は、骨の吸収が必須条件だった時期もあったのですが、現在ではその様な縛りもなくなり、条件は緩和されました。

また、歯肉炎に対しても「歯周病重症化予防治療」という項目でメインテナンスを受けることができます。

国は、国民の口腔内を綺麗に保ってもらいたいと考えているのです。それが全身の疾患の予防につながり、特に問題になっている誤嚥性肺炎の予防にたいしても有効だからです。

当院は、国の定めた施設基準である「かかりつけ歯科医機能強化型診療所」になっています。この場合、メインテナンスの条件も更に緩和されていますので、歯周炎の治療の後は継続通院をお願いしております。

他歯科医院での歯周病の治療後、転居などにより継続ができない場合、歯科衛生士や歯科医師によるメンテナンスをご希望のかたは、当院にご来院ください。

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